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夏の終わり

セミの鳴き声

今日で8月も終わる。3日ぶりに戻ってきた東京の気温も、日が暮れると少し秋の気配がした。今年は短い夏だったように感じる。お盆明けから1週間も雨が降り続けたせいもあるだろうか、あまり夏らしくない8月だった。季節外れの大雨が降りしきる中、短い命を一生懸命に生きようとするミンミンゼミの鳴き声が儚く聞こえる。

この他にも今年の夏が短く感じた理由は、やはりトライアスロンやロードバイクなど全く新しい挑戦を始めたこともある。仕事の合間をぬっての練習会参加など物理的な忙しさもあるが、新しい人たちとの「出会い」が時間の経過を短く感じさせてくれたのだと思う。

雨の鈴鹿

2000年夏以来の記録的な豪雨が東海地方を襲う中、8月30日〜31日の2日間に渡り開催された「第25回シマノ鈴鹿ロードレース」。1万人が集う、何とも盛大な大会だった。
http://www.shimano-event.jp/08suzuka/top.html 

長年のF1ファンとして自分の目で見て体感した「鈴鹿サーキット」を記録に残しておきたいと思う。今回のブログはコース上で見たことを残すだけの内容になりそうだ。

私の鈴鹿デビュー戦は、「雨の鈴鹿」になった。天候は最悪だったが、憧れの鈴鹿のメインコース上にいるというだけで興奮したし、歴代のF1の車がスタートに着いたスターティング・グリッド上にいるだけで胸が熱くなった。雨にはとても強かったF1のアイルトン・セナや中嶋悟の姿を思い浮かべながら、メインスタンド前のスタートラインに立った。

今回私が参戦したのは、JCF(日本自転車競技連盟)未登録選手の中でもかなりのツワモノが集まる「オープンIII」(フルコースを5周、フルコース1周は5.824km)の部。ロケットスタートを決めた(?!)のも束の間、周りの集団にはどんどん引き離されていく。坂の上(通常で言うシケイン出口)に差し掛かった時には、私のようなレース「素人」がまばらにいるくらいで、メインの集団は既に「130R」を抜けて「西ストレート」の入り口まで下っている。

「シケイン」から「130R」へ逆走

ちなみに鈴鹿のロードレースでは、コースをF1とは逆の方向に走る。いきなりホームストレートを「シケイン」の方向に向かって「登る」のだ。この坂が思った以上に長く、キツイ。
アウト・イン・アウトを意識しながら「シケイン」を攻略した後、「130R」を抜けながら「西ストレート」を下っていく。このあと「スプーン」カーブで一気に急勾配を登るまでの緩やか下り。踏み込む足にも力が入り速度が上がる。が、折からの豪雨で西コースの緑の森もほとんど見えない。顔面をひたたる雨でコンタクトレンズが流れそうになったほどだった。F1マシンが300キロオーバーの速度で走り抜ける「西ストレート」〜「130R」は登り坂だったことを知り、驚いた。09年以降に鈴鹿F1が戻ってきたら、コースを走る抜けるマシンを見る目が違うだろうと思う。

「西ストレート」から「スプーン」へ
心臓破りの坂登り


さて「西ストレート」の出口から心臓破りの坂を上ると「スプーン」カーブ。そこからコースを大きく右に回り、左へカーブして「ヘアピン」カーブへと急降下。次に見えてくるのが立体交差のトンネルだ。そしてモーターレースでは数々のドラマを作ってきた「デグナー」へと続く。テレビのオンボードカメラで見たような風景(逆方向だが・・・)が目の前に飛び込んでくる度にワクワクする。これがまたF1ファンにはたまらない。正直、呼吸は苦しかったが、私の顔は嬉しさのあまりニヤけていたと思う。(^^)v

最高速度@鈴鹿S字コーナー

今回のレースで最高時速の出る場所が、「デグナー」の後の約1.5キロにわたる下り坂。左右にカーブが連続しながら「ダンロップ」コーナー、「S字」、そして「2コーナー」、「1コーナー」までの高低差30メートルを一気に下る。話はそれるが、ちょうど2年前の鈴鹿F1の際にシューマッハーの勇姿を目にしたのは「S字」コーナーだったことを思い出す。F1のマシンはこんな「登り」坂を、あんなスピードで駆け上がっていくのだからスゴイと思った。アウターのトップギアで思い切りペダルを踏み込み、50キロは軽く超える速さで走る感覚。連続する高速コーナーを攻めているときは、降りしきる雨が気にならないほどの快感に浸っていた。この感覚がずっと続いてくれないかとの思っているうちに、1コーナーから始まるホームストレートの上り坂(1.2キロ)にさしかかる。あとはメインスタンド、ピットレーン前を通過し、シケインの頂上までひたすら山登りだ。トップ選手には上りでも下りでもグイグイと引き離されていく。速さが異次元だった。

今回はトップ選手の中に混じることで、勉強になったこともあるし彼らのスピードの凄まじさを見せ付けられた1日だった。また、日本を代表するサイクリストの第一人者で、日本人として初めてツール・ド・フランスに出場した今中大介氏のトレーニング講座にも参加させていただき、貴重なお話を伺うことが出来たのも収穫だった。

新宿駅にて

話は変わるが、今朝早く鈴鹿付近の宿から名古屋へ出て、高速バスで東京に着いたのは夕方。いちど家に戻り、輪行*(自転車を分解して交通機関などで移動すること。通常、車輪をはずし袋詰めにして車内に持ち込む。)したロードバイク(自転車)と荷物を解く。そのまま3日分の出張準備をして新宿駅へ向かったのだが、ギリギリで19時発のあずさに乗リ込むと様子がおかしい。雨のため中央本線で貨物列車が車両故障。結局3時間半待った末、22時半前にようやく発車した。この文章も新宿駅の構内に待機中の特急あずさの中から書いている。周りには座席に座れなくなった人があふれている。大人たちのイライラした雰囲気を感じてだろうか、若い夫婦に抱かれた小さな子供は泣き止まない様子。その鳴き声を聞いて、またイライラする大人たち。不測の事態に置かれたとき、人間の本性みたいなものが見えてくる。

長旅の末に

あずさ31号は3時間半の遅れで22時25分に新宿を発車した。目的地である小淵沢に到着するのは午前1時頃か。この電車の後ろには、新宿を20時発の予定だったあずさ33号が続いているらしい。最後の乗客が終点の松本に着くのは何時になるのだろうか・・・。

新宿から6時間。早朝、鈴鹿を出てから既に17時間が経過した。なんとも長い、8月の最終日が終わろうとしている。忘れ得ぬ、充実の4日間だった。

昨日のレースの疲れだけではなく、長旅の疲れや列車の遅れもあってか、私もあまり気分がすぐれない。熱いシャワーを浴びて早く眠りたい。

山梨県内@あずさ31号、4号車1Aの座席にて


テーマ : 今日の出来事 - ジャンル : ライフ

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